正直に言うと、私はこれまで「AIに仕事を頼むには、パソコンの前に座らないといけない」と思い込んでいました。
でも今日、ある設定をしたら、その常識がひっくり返りました。通勤中の電車の中から、スマホで自宅のMacBookに「これやっといて」と指示を出せるようになったのです。しかも私は製造業の会社員で、プログラミングはできません。設定にかかった時間は10分ほど。難しいコマンドの意味も分かっていません。それでもできました。
この記事では、私が実際にやった手順を、そのまま順番に紹介します。「パソコンの前に縛られる」から卒業したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
そもそも、何ができるようになるの?
ひとことで言うと、自宅のMacBookで動いているAI(Claude Code)に、外出先のスマホから指示を出せるようになります。
ここで勘違いしやすいのですが、これは「スマホにMacBookの画面を丸ごと映す」のとは違います。イメージはこうです。
- ✓実際に働くのは、あくまで自宅のMacBook
- ✓スマホは、それを動かすためのリモコン
だから、スマホの通信量を食いつぶすこともないし、パソコンの中のファイルやこれまでの設定も、そのまま全部使えます。スマホで「あれ作っといて」と送ると、自宅のMacBookがせっせと手を動かしてくれて、その様子をスマホで眺められる——そんな感覚です。
私の場合は、朝の準備中にスマホから指示を出しておいて、家に帰ったら成果物ができている、という使い方をしています。
準備するもの(3つだけ)
始める前に、この3つがそろっているか確認してください。
| 準備するもの | 補足 |
|---|---|
| MacBook(電源につなげる環境) | この設定は電源につなぎっぱなしで使う人向けです。持ち歩いてバッテリーで使う人には向きません |
| パソコン版のClaudeアプリ | 「Claude for Mac」。すでにClaude Codeを使っている人は入っています |
| スマホ版のClaudeアプリ | iPhoneでもAndroidでもOK。入っていなければ先にインストール |
大事なのは、パソコンとスマホを「同じアカウント」でログインしておくこと。ここがズレていると、スマホから見つけられません。
手順1:MacBookが「眠らない」ようにする
外出先からずっとつないでおくには、その間にMacBookが寝てしまっては困ります。まず、勝手にスリープ(お休み状態)に入らないよう設定します。
少しだけ「ターミナル」という黒い画面を使いますが、やることはコピペして1回押すだけなので、身構えなくて大丈夫です。
1. MacBookの画面右上にある虫めがねマークをクリック(またはキーボードで「⌘キーを押しながらスペースキー」)して、「ターミナル」と入力します。出てきた「ターミナル」をクリックまたはEnterで開きます
2. 黒い画面が開いたら、下のコマンドを右上のコピーボタンでコピーして、黒い画面をクリックしてから貼り付けます(⌘キーを押しながらV)
3. 貼り付けたら、EnterキーかReturnキーを押します
4. すると「Password:」と聞かれます。ここでMacBookのログインパスワード(電源を入れたときに打つ、いつものパスワード)を入力します
ここで一番びっくりするポイントです。パスワードを打っても、画面には何も表示されません。●(黒丸)すら出ません。「入力できてないのかな?」と不安になりますが、これは仕様です。ちゃんと入力されているので、そのまま最後まで打ってEnterを押せばOKです。
5. エラーの文字が出ずに、また入力待ちの状態(`○○ %` のような表示)に戻れば成功です。何も起きないのが正常なので、心配いりません
これで、MacBookは電源につながっている限り、勝手に寝なくなりました。
手順2:リモート機能をオンにする
次は、いよいよスマホから操作できるようにする設定です。と言っても、こちらはもっと簡単です。
パソコン版のClaude Codeの、いつもメッセージを打つ欄に、次の合図をそのまま打って送信するだけです。
これを送ると、「今開いているこの会話を、スマホからも操作できるようにするよ」という状態になります。ボタンやスイッチを探し回らなくても、この合図を送れば確実にオンになります。
うまくオンになると、その会話の名前の左側に、小さなパソコンのマークが出てきます。これが出ていれば、パソコン側の準備は完了です。
手順3:スマホから開いてみる
ここからはスマホの操作です。パソコンはもう触りません。
1. スマホでClaudeアプリを開きます
2. 画面の左側からメニューを出して、「コード」という項目をタップします
3. すると、さっきパソコンでオンにした会話が一覧に出てきます。「Connected」(つながっています)と緑色で表示されていれば、準備万端です
4. その会話をタップして開くと、もうそこで指示が出せます
試しに、スマホから何か一言お願いしてみてください。自宅のMacBookが実際に動き出して、その様子がスマホにリアルタイムで流れてくるはずです。私はこれを初めて見たとき、素直に「すごい」と声が出ました。
うまくいかないとき
| こうなった | こうする |
|---|---|
| ターミナルで「command not found」などと出た | コマンドの一部しか貼れていないことが多い。上のコピーボタンでもう一度全部コピーして貼り直す |
| パスワードを打っても進まない | 画面に表示されないだけで、実は打ててる。気にせず最後まで打ってEnter |
| スマホの「コード」に会話が出てこない | パソコンとスマホが別アカウントの可能性。両方が同じアカウントでログインしているか確認 |
| 昨日は使えたのに、今日つながらない | パソコン側のマークが消えていないか確認。消えていたら、もう一度 `/remote-control` を送る |
安全に使うための注意(ここは必ず読んでください)
便利な機能ですが、いくつか気をつけたいことがあります。ここは大事なので、私からしっかりお伝えします。
1. 「毎回の確認」は、そのままにしておくのがおすすめ
リモート中は、AIが新しい操作をするたびに「これ実行していい?」と確認して止まります。外出先でいちいち承認するのは少し面倒ですが、これを「自動で許可」に変えてしまうと、こちらが意図していない操作まで止められなくなります。慣れないうちは、面倒でも確認しながら使うほうが安心です。
2. MacBookを置いておく場所に気をつける
この設定はMacBookを起きたままにするので、その間は誰でも触れる状態になります。人の出入りがある場所に置きっぱなしにせず、画面のロック(一定時間でパスワードを求める設定)はオンのままにしておきましょう。
3. 外出中はMacBookを電源につなぎっぱなしに
スリープを禁止している分、バッテリーはどんどん減ります。必ず電源アダプタをつないだ状態で使ってください。
元に戻したいとき
「もう使わない」「元の設定に戻したい」というときは、次のとおりです。
スリープ禁止をやめる……ターミナルで、手順1とほぼ同じコマンドの、最後の数字を「1」から「0」に変えて実行します。
リモートをオフにする……パソコン版のClaude Codeで、もう一度 `/remote-control` を送るだけです。オンとオフが交互に切り替わります。
まとめ
- ✓スマホは「リモコン」、実際に働くのは自宅のMacBook
- ✓手順は「①スリープを禁止する→②`/remote-control`を送る→③スマホの『コード』から開く」の3つだけ
- ✓パスワードが画面に出ないのは仕様。あわてない
- ✓「毎回の確認」はそのままが安心。置き場所と電源にも注意
たったこれだけで、「作業するにはパソコンの前に座らないといけない」という思い込みから解放されます。私のような非エンジニアでもできたので、気になった方はぜひ試してみてください。スキマ時間が、そのまま作業時間に変わります。