1日のうち、いちばん時間を吸われるメールはどれでしょうか。件数の多い事務連絡ではなく、たった1通の、気をつかうメールではないでしょうか。
断りのメール。催促のメール。お詫びのメール。書き出しで手が止まって、書いては消してを繰り返す。ここがAIの出番です。
AIに向いているメール・向いていないメール
全部を任せる話ではありません。線はここです。
| 向き | 理由 | |
|---|---|---|
| 日程連絡・資料の送付 | 向いていない | 自分で書いたほうが速い |
| お断り | 向いている | 角の立たない言い回しが難しい |
| 催促 | 向いている | 責めずに動かす表現が難しい |
| お詫び | 向いている | 感情が入って書けなくなる |
| 交渉・条件の提示 | 下書きだけ | 決めるのは自分の仕事 |
判断が入るものは自分で決めます。AIに任せるのは「言い回し」の部分です。この線引きは自分の仕事を棚卸しするやり方と同じ考え方です。
型①:お断りのメール
「10行以内」と長さを指定するのがコツです。指定しないと、丁寧すぎて何が言いたいのか分からない文章が出てきます。
断りのメールは短いほど誠実に読まれます。長く書くほど、言い訳をしているように見えます。
型②:催促のメール
催促で失敗するのは、相手を責めてしまうか、遠慮しすぎて伝わらないかのどちらかです。
うまくいくのは「行き違いでしたらすみません」で入り、締め切りと、その理由を書く形です。「◯日に印刷に回すため」のように理由があると、相手は責められたと感じずに動けます。
型③:お詫びのメール
お詫びメールでいちばんやりがちなのが、先に事情を説明してしまうことです。読む側は「で、謝る気はあるのか」と感じます。謝る → 事実 → 対応の順に固定してしまえば、迷いません。
そのまま送ってはいけない。直す3か所
ここが本題です。AIの下書きは必ず3か所を自分で直します。
| 直すところ | なぜ |
|---|---|
| 事実の部分 | 日付・金額・数量は、AIがそれらしく埋めることがある |
| 固有名詞 | 会社名・部署名・敬称が違っていることがある |
| 言い切りすぎ | 「必ず」「二度と」など、約束できないことが混ざる |
とくに3つ目です。お詫びメールでは、AIは謝りすぎる傾向があります。「二度と起こしません」と書いてあったら、実際に守れるかを考えて直してください。メールは記録として残ります。
送る前のチェックリスト
- ✓日付・金額・数量は、元の資料と照らし合わせたか
- ✓会社名・氏名・敬称は合っているか
- ✓約束していないことを約束していないか
- ✓社外に出せない情報が本文に入っていないか
- ✓自分の言葉として読んで、違和感がないか
最後のひとつが大事です。普段の自分が使わない言い回しが混ざっていると、相手には分かります。硬すぎる部分は、いつもの言い方に戻してください。
会社の情報をどこまで貼っていいか
AIに状況を説明するとき、メールの本文をそのまま貼るのは避けてください。取引先名・個人名・金額は伏せて、「取引先A」「担当者B」に置き換えれば十分です。
判断の基準はその情報、AIに貼って大丈夫?にまとめました。迷ったら貼らないが原則です。
まとめ
- ✓AIに任せるのは気をつかうメール。事務連絡は自分で書いたほうが速い
- ✓長さを指定する(お断り10行・催促8行・お詫び12行)。指定しないと冗長になる
- ✓お断りは短いほど誠実に読まれる
- ✓催促は「行き違いでしたら」+締め切りとその理由
- ✓お詫びは謝る → 事実 → 対応の順に固定する
- ✓送る前に事実・固有名詞・言い切りすぎの3か所を直す
- ✓会社名や金額は伏せて貼る
書けずに30分止まっていたメールが、下書き1分+直し3分で終わります。時間が減るだけでなく、書き出しで悩まなくなるのがいちばん効きます。
指示文そのものの作り方は指示文は穴埋めテンプレで解決できますにまとめています。